01

仏具が教えてくれる
モノの再生と夢の追求

代表取締役
奥 欣也

PROFILE

1978年生まれ。祖父・奥正真の代から家業を引き継ぎ、3代目社長に就任。 大学卒業後、インテリア用品会社に入社し家具や内装什器の設計から納品を担当。海外勤務を経験し、結婚を 機に富山へUターン。趣味はカメラ。

RECRUIT

Interview

インタビュー

始まりは美術への好奇心
インテリアデザインから学んだキャリア形成

当社の出発は小さな町工房。幼い頃から先代の背中をみて、漠然と働く自分をイメージしていましたが、より鮮明になったきっかけは母方の祖父の存在です。グラフィックデザイナーとして宣伝広告を手がけ、その影響から美術や生活に彩りを与えるような仕事に自然と惹かれていきました。

学生時代は美大で空間演出デザインを学ぶ中、直属の先生が金属工芸の専門で大変ご縁を感じましたね(笑)。卒業後はインテリア用品の会社に就職。家具や内装什器を設計し海外の工場で製造したものを輸送する過程を一貫して担当していました。

特に「納期」に対する意識がシビアで、責任感を持って現地の業者や運送会社など様々なステークホルダーとのコミュニケーションが欠かせない状況でした。この環境で培われた経験や知識は、今の仕事においても大いに役立っています。

  • 奥欣也
  • 奥欣也
  • 奥欣也
  • 奥欣也

作業

「常に挑戦者でありたい」
時代の変化と金属工芸のこれから

寺院や一般家庭の仏具修繕の他、最近は新たな取り組みとして銅の鍛金と鋳物を使用したコーヒー器具を開発しました。

我が家ではその器具を使って家族にコーヒーを淹れることが毎朝の日課です。家族との絆を感じながら一日をスタートできることは何よりも幸せな瞬間。生活道具が変わっても、仏具が教えてくれる「モノの意味」を大切にして、次世代に繋いでいくことが自分の使命だと感じています。

それに金属工芸は鋳金、鍛金、彫金など様々なジャンルがあり、どれも突き詰めれば大変奥が深い。常に挑戦者として、自らやりがいを生み出すような姿勢を大事にしていますし、同じく挑戦する人を応援したいと思っています。辛いこともあるかもしれないけど、ぜひ勇気を持って夢を叶えてほしいですね。

Q. お気に入りの日用品を教えてください
A.「せん」

粗削りする際に使用します。引退されたろくろ屋さんから譲り受けたもので、持ち手が折れていますが、切れ味が良い。